なるべく抜かない治療
このページの目次
天然歯をなるべく抜かない歯科治療を心がけております
人生100年といわれる昨今、生涯を豊かに生き抜くためには歯が必要不可欠です。お口は栄養を摂取したり、会話をしたりと心身の健康維持にとても重要な役割を担っています。歯を失うとよく噛めないなどの理由から、食事が偏り、十分な栄養が摂取できないことによって全身の健康面はもちろん、筋力なども低下し、将来的には介護が必要になる可能性が高くなります。当院では患者さまがいつまでも健康的に生活していただけるよう、天然歯の保存モットーにできるだけ歯を抜かない治療を心がけております。
虫歯で天然歯を失わないための対策・取り組みについて
虫歯が重症化すると、歯の内部にある神経を取り除く根管治療が必要となるなど、将来的に歯を失う可能性が高くなります。スター歯科クリニック明石駅前院では、虫歯から大切な歯をお守りするため、様々な対策や取り組みによって抜歯の回避に努めております。
拡大視野での精密治療
虫歯が進行して歯の神経にまで感染が拡がった場合は、感染物質を取り除き、洗浄・殺菌、密封する根管治療によって症状を改善します。当院では歯科拡大鏡やマイクロスコープによる拡大視野の下で精密な処置を実施し、治療後の再発防止・抜歯の回避に努めております。
ラバーダムによる細菌対策
根管治療後の再発率を軽減するためには、根管内の無菌化が重要となります。口腔内や唾液には無数の細菌が存在するため、根管治療時にはラバーダムというゴム製のシートで治療する歯を隔離し、処置後の根管内に細菌が侵入しないように対策をしています。
MTAによる覆髄処置
神経の周辺まで虫歯が進行した場合は、切削時の刺激によって神経が炎症を起こしたり、切削時に神経が露出したりする場合があります。そのような場合は、多くのケースで神経を取り除くことになります。しかし、神経を取り除いた歯は栄養が供給されなくなるため、将来的な抜歯リスクが高くなります。当院では、そのような場合にMTAセメントで神経を保護する覆髄処置を実施し、できるだけ神経を保存するように努めております。
歯根端切除術にも対応
細菌感染によって歯根の先端に膿が溜まる根尖病変は、通常の根管治療では改善が難しく、場合によっては抜歯となることも少なくありません。そのような場合には、当該歯の歯茎を切開し、感染した歯根と膿を摘出する歯根端切除術によって症状を改善し、抜歯の回避を試みます。
エクストルージョン
歯茎より上に歯質が残っていない歯は、かぶせ物を装着しても長期安定が見込めないため、状態によっては抜歯をなる可能性もあります。そのような場合に当院では、エクストルージョンという矯正処置を実施し、歯茎より下に埋まった歯を上に引っ張り上げ、かぶせ物をしっかりと安定させることによって抜歯を回避します。
根本治療の実施
スター歯科クリニック明石駅前院では、痛い部分や違和感を感じる部分だけを治す対症療法ではなく、お口全体の健康維持にこだわった根本治療を心がけております。お口の病気やトラブルの根本的な原因を解消することによって、歯やお口を良好な状態で維持することができるため、将来的な抜歯リスクの軽減が期待できます。
他院で抜歯と診断された歯を精密根管治療によって保存した症例
こちらの症例は、上顎両方の奥歯の歯茎が腫れており、他院では抜歯と診断された患者さまです。精密根管治療及び補綴治療を希望され、初診来院されました。
初診時のレントゲン写真では、両側上顎第二大臼歯根尖に病変が認められます。
根管治療の実施(右上奥歯)
右上奥歯は補綴物(かぶせ物)の適合も悪く、物がよく詰まっていたとのことです。古いかぶせ物を除去し、MTAセメントを用いた根管治療を行いました。虫歯の部分は補強を行い、根の先端まで細かい器具を使用し洗浄します。
かぶせ物の装着(右上奥歯)
根管充填を行い、歯台築造後、最終のかぶせ物を入れました。
根管治療の実施(左上奥歯)
左上奥歯も同様に根管治療を行いました。古いかぶせ物を外し、根の中のお掃除を行った後、こちらも新たにMTAセメントを用いた根管充填を行いました。
かぶせ物の装着(左上奥歯)
歯台築造後、右上奥歯と同様に最終のかぶせ物を入れました。
補綴物装着後のレントゲン写真
補綴物装着後のレントゲン写真です。最終のかぶせ物は適合も問題なく、根管治療後、根尖部の透過像の消失も認められます。根管治療は時間と回数のかかる治療ではありますが、歯を残す最後の方法と当院では考えております。他院で抜歯と診断された患者様は一度ご相談いただけたらと思います。
性別・年齢 | 40代女性 |
---|---|
治療期間 | 6ヶ月 |
治療回数 | 10回 |
治療費 | 根管治療(1本)110,000円(税込)×2 補綴(かぶせ物)(1本)99,000円(税込)×2 |
リスク・注意点 | ・部分的に強い力がかかると、欠ける場合があります。 ・全ての歯が精密根管治療を行えるとは限りませんので、一度担当医にご相談いただけたらと思います。 |
歯周病で天然歯を失わないための対策・取り組みについて
歯周病は成人の8割が罹患していると言われるほど身近な歯科疾患で、現在歯を失う1番の原因となっています。歯周病は細菌の感染によって発症します。日々のブラッシングがきちんと行われず、口腔内が不衛生になると、歯と歯茎の間に歯垢や歯石が蓄積して細菌が繁殖します。細菌の繁殖によって炎症が起こると、歯茎や歯槽骨が少しずつ溶かされ、最終的に歯が抜け落ちてしまいます。スター歯科クリニック明石駅前院では、歯周病から大切な歯をお守りするため、様々な対策や取り組みによって抜歯の回避に努めております。
拡大視野下での歯石除去
歯周病の予防や治療の基本は口腔内を清潔に保つことです。スター歯科クリニック明石駅前院では、歯科拡大鏡やマイクロスコープを用いた拡大視野の下で精密な歯石除去を実施いたします。細部や歯周ポケットの状態をきちんと目で確認することができるため、取りこぼしなどのリスクも軽減しつつ、精度の高い処置が実現します。
歯周外科治療の実施
歯周病が進行すると、歯と歯茎の間に形成される歯周ポケットが深まり、通常の器具では処置が難しくなったり、目で内部の状態を確認しづらくなったりと、処置精度が低くなってしまいます。そのような場合には、歯周外科治療を実施いたします。歯茎を切開して歯周ポケット内を露出した状態にし、精密な歯石除去、感染歯肉の切除によって症状の改善を図ります。
親知らずの移植による噛み合わせ回復にも対応
抜歯と診断された方でお口の中に健康な親知らずが残っている場合は「自家歯牙移植」による噛み合わせの回復にも対応しております。
親知らずの移植は、自分の天然歯を活用する方法ですので、インプラントや入れ歯などの人工物に比べて馴染みが良く、治療完了後に特別なケアやメンテナンスも必要ないため、元の歯と変わらない感覚で生活していただけます。
移植の際にはいくつかの条件がありますが、適用可能な場合にはご提案いたします。
兵庫県明石市でなるべく歯を抜かない治療をご希望の方へ
スター歯科クリニック明石駅前院では、患者さまにいつまでもご自身の歯で生活していただけるよう、様々な対策や取り組みによって重度の虫歯・歯周病による抜歯の回避に努めております。全てのケースで必ずしも歯を保存できるわけではありませんが、症状を見極め、適切な処置をご提案いたします。兵庫県明石市でなるべく歯を抜かない治療をご希望の方は、ぜひ当院までお気軽にご相談下さい。